悪夢より来たるもの。第1話①【アレンジ版】
◆尾を引くココナッツ◆
ある日の朝。
晴天に恵まれたその日。
最寄の喫茶店に入ったせんは
ぼんやりと想いにふける。
今日は何を食べようかな。
メギス鳥のから揚げは美味しいけど
最近食べすぎで今はちょっといらない感じ。
好きになると続けて同じものを食べちゃう
癖があります。
せんのダメなとこ。
ガタラのブタまんもちょっとお腹にきすぎる・・
うーむ。
ジュレットでとこなつココナッツでも
頂こうかしら。
そんな食欲の秋を思わせる
穏やかなひと時は
旅のコンシェルジュからの連絡により
寸断される。
これが悪夢の始まりとは
このときは知る由も無かった・・・。
チリンチリン。
コンシェルジュからの連絡だ。
「エビせん殿。グランゼドーラの城下町で
何か困っている人がいるようですよ。」
困っている人がいれば
世界中どこへでも。
数奇な運命を背負っているせんは
迷うことなく現地へと直行する。
とこなつココナッツ・・飲みたかったな・・・
と、つぶやきながら。
◆悩める夫と優しい奥様◆
グランゼドーラ城下町に住むある夫婦の下へ。
彼女の名はリシャス。
真っ二つに分けられた紅白の格好を
しているせんを前に、ポツリポツリと悩みを
打ち明けてきました。
強い精神力を持った女性だ。
続く。
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